- 子どものうんちが硬い・下痢が続く時に考えられる原因
- 子どもの便秘の主な症状
- 子どもの便秘の特徴
- 子どもの便秘を解消できる生活習慣
- 子どもの便秘の治療法
- 元気なのに便秘が続くときの注意点
- 子どもの便秘のよくあるご質問
子どものうんちが硬い・下痢が続く時に考えられる原因
子どもの排便トラブルには「便秘」と「下痢」の両方が関わるケースがあります。うんちが硬くてなかなか出ないのに、水っぽい便が続いたり、元気そうに見えても下痢が長引いたりする場合、単なる一時的な不調ではなく、腸の働きや生活習慣に原因があることが多いです。ここでは代表的な原因を紹介します。
子どもに多い便秘の原因
子どもの便秘で最も多いのは生活習慣に関わる原因です。
水分が不足していたり、野菜や果物、海藻などに含まれる食物繊維が少ない食生活をしていると、便が硬くなりやすくなります。特に白米やパン、肉類が多い食事では便秘傾向になりやすいといわれています。
また、排便を我慢する習慣も便秘の一因です。遊びや学校生活でトイレを後回しにすることが続くと、便が腸内で長くとどまり、水分が吸収されてさらに硬くなってしまいます。結果として「排便が痛い → 我慢する → さらに便秘が悪化する」という悪循環に陥ることがあります。
心理的ストレスや生活習慣の乱れによる影響
子どもの便秘や下痢は、心の状態や生活リズムの乱れとも関係します。環境の変化(入園・入学・引っ越し)や人間関係のストレスで、自律神経が乱れると腸の働きにも影響を及ぼします。その結果、便秘が悪化したり、過敏性腸症候群のように便秘と下痢を繰り返すことがあります。
また、睡眠不足や不規則な生活も腸のリズムを乱す原因となります。朝ごはんを抜くと腸のぜん動運動が起こりにくく、排便習慣がつきにくくなることもあります。
子どもの便秘の主な症状
お子さまが一人でトイレに行けるようになってからは、便秘は意外と親御さんが見落としがちな症状となります。
また便が硬くなり、便意があってもお子さまが我慢をするというケースも見られます。
- 元気がない、顔色が悪い
- 食欲がない
- 機嫌が悪い、泣いている
- おならが増える、いつもより臭い
- 硬い便が出る、排便時に辛そうにしている
- トイレを嫌がる
- 排便を我慢している様子
- お尻からの少量の出血、下着が汚れる
子どもの便秘の特徴
乳幼児期、学童期ではそれぞれ以下のような特徴が見られます。
乳幼児期の便秘(赤ちゃんの便秘)
- 母乳やミルクの不足、汗のかきすぎ、食事の変化(ミルクの種類の変更・離乳食の開始など)などが原因となるケースが多くなります。いきむのが上手でなく、それが原因となって便秘になっていることも。
- ミルクを飲んでいる赤ちゃんは、母乳を飲んでいる赤ちゃんよりも便秘になりやすい傾向があります。
- 便が硬く排便時に痛い思いをした場合など、無意識に排便を我慢してしまうケースもあります。
学童期の便秘
- 水溶性食物繊維の不足、生活リズムの乱れなどが原因となるケースが多くなります。起床するのが遅く朝にトイレに行く時間がなくなり、一方で学校では恥ずかしさなどからトイレに行けないということも。こういったことが続くと、お尻のセンサーの反応が低下し、便秘を引き起こすことがあります(機能性便秘)。
- 一人でトイレに行ける分、親御さんが便秘に気づきにくいというケースも見られます。
子どもの便秘を解消できる
生活習慣
便秘などの便通異常には、生活習慣が大きく影響します。
まずは以下のような点を改善してみましょう。
生活リズムを整える
起床時間・就寝時間をできるだけ一定にしましょう。生活リズムを整えるためには、日中に日光を浴びること、活発に活動をすることも大切です。
バランスの良い食事を
規則正しく摂る
栄養バランスの良い食事を、1日3回、できるだけ決まった時間帯に摂りましょう。食事の内容としては、野菜や果物、雑穀、海藻類など、水溶性食物繊維を多めに摂ると良いでしょう。
また、小まめに水分を補給しましょう。
排便習慣の改善
便意を我慢することを繰り返していると、肛門のセンサーの反応が鈍り、便秘になることがあります(機能性便秘)。外出先などでお子さまがうんちをしたいと言った時には、できるだけ早くトイレに連れていってあげましょう。
また、トイレトレーニングがストレスになり、便秘を引き起こすケースもあるようです。トイレトレーニングは焦らず、優しく進めていきましょう。
子どもの便秘の治療法
生活習慣を改善しても便秘が続くという場合には、お薬を使った治療を行います。
主に、便をやわらかくする薬、自然な排便を促す薬、浣腸、漢方薬などを使用します。あわせて生活習慣・排便習慣の改善にも取り組むことで、便秘の根本的な改善を目指します。
「バナナうんち」を
目指しましょう
理想的なのは、直径2~3cmくらいの、表面がなめらかなバナナ状のうんちが、強くいきまずに排便される状態です。

排便の大切さを
共有しましょう
排便が「恥ずかしいことではなく、大切・必要なこと」だという認識をお子さまに持ってもらうことも大切です。
「今日、うんち出た?」と尋ねたり、「うんちが硬かった・やわらかかった」と言ったりしやすい環境が、便通異常の早期発見につながります。
元気なのに便秘が続くときの
注意点
お子さまが元気であっても、便秘が何日も続く場合には、注意が必要です。
そのような場合に考えられる便秘のタイプ、原因となり得る病気について、ご紹介します。
硬い便が腸にたまる
「慢性便秘」
腸内に便がたまり、硬くなると、直腸が広がって余計に排便が難しくなることがあり、これを慢性便秘と言います。食欲不振、腹痛、おねしょ・お漏らしの原因になることもあります。
「隠れ便秘」―
下痢に見える便秘型の症状
便秘が長引く中で、腸内にたまった便の隙間から水分だけが漏れ出し、下痢のように見えることがあり、これを溢流性便失禁(いつりゅうせいべんしっきん)と言います。下痢止めを飲むと、逆効果になります。
食事や生活習慣による便秘
水分・食物繊維の不足、運動不足などによって便秘が引き起こされるケースがよく見られます。多くの場合、生活習慣を改善することで、便秘も改善・解消します。
長引く便秘で注意すべき
病気
お子さまの便秘が2週間以上続く場合には、甲状腺機能低下症、神経疾患、セリアック病などの疾患が背景に隠れていることがあります。小児科で診断・治療を受けることで、便秘の改善・解消が期待できます。
子どもの便秘のよくあるご質問
便秘の症状があります。受診の目安を教えてください。
排便が週3回未満、便が硬くお子さまが辛そうにしている・痛みを訴えている、下着や便や血液で汚れた、生活習慣を改善したけれど便秘が続くといったようなケースが、便秘における受診の目安となります。
ただ、上記を満たしていないと受診できないわけではありません。親御さまが気になると感じたとき、お子さまが辛そうなときは、お気軽にご相談ください。
便秘というと大人がなるものだと思っていましたが、子どもでもなるのでしょうか?
確かに年齢を重ねると便秘になる人の割合も増えてきますが、赤ちゃんにも見られる身近な症状です。乳幼児の約1割、学童の2~3割に便秘があると言われています。
子どもが便秘になりやすいタイミングというものはありますか?
母乳からミルクへ替えた・ミルクの種類を替えた、母乳・ミルクから離乳食へ替えたといったように、食事内容が変わったタイミングで便秘になるケースが目立ちます。また、トイレトレーニングの開始、入園・入学・転居などの環境の変化がストレスとなり、便秘になることもあるようです。
便の硬い・やわらかいはどうやって判断したらいいのでしょうか?
便は、水分が少ないと硬く、水分が多いとやわらかくなります。適度な水分を持っていると、便の表面はなめらかで、かつバナナのような形状が維持されますので、これを目安としてください。

